東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドは、2020年7月30日付、第一四半期の決算を発表しました。
新型コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされた2020年4-6月期は、連結最終損益が248億円の赤字を記録しました。
昨年度同期が229億円の黒字ということを考えると大変なインパクトのあるニュースとなります。
売上高は95%減の61億円、営業損益は156億円の赤字。
前年度同期は319億円の黒字、こちらも極めて大きな大打撃を受けている数字となります。
先が見えない状況での経営の舵取り。
7月1日に再開園しましたが、入場制限が入るなど、収益を上げるに足りる集客を行えない状況があるなど、引き続き状況が続くと想定できます。
OLCはコロナ禍の影響で95%の減益 赤字は過去最大の248億円に
売上高の大半を占める東京ディズニーランド、シーとホテルの休業で95%減収。オリエンタルランドの2020年4~6月期は最終赤字248億円と、東日本大震災時の2011年1~3月期(103億円)を上回る過去最大の赤字でした。#新型コロナ #COVID19https://t.co/OB5McLryLk
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) July 30, 2020
実に大きな金額の落ち込みに驚いております。
コロナ対策により、想像以上に人件費もかかっているパーク運営となり、広告枠の予算削減などに努めているそうです。
また休業補償も大きなコストとなっている様です。
オンラインストアを含めて、収入の口が限定的な今となっては出ていくお金の方が大きいのかと思います。
特別損失は約2,200億円を計上
臨時休園期間中の、パーク運営のために発生した発生した固定費(人件費・減価償却費など)等を臨時休園による損失として特別損失を計上しております。
金額は約2,200億円とのことで、とても大きな金額を計上しております。
今後の再開発計画にも大きな影響が
今回の決算を受けて、さらなる予算の見直しは当然あると思います。
その中でも、2021年3月期以降の投資額は年1000億~1500億円を計画しているとのことです。
元々2,500億にも及ぶ投資金額を見込んだパーク拡張やホテル建設などはプラン通りに進めるとのことですが、アトラクションや施設のリニューアルなどに関しては再度精査の上、上半期決算のタイミングで再度発表があるとのことです。
本年5月にはメインバンクから2,100億円の融資を受けており、経営基盤の面では、現段階では問題がないのですが、収入の目処が立たぬ状況が続けば、今後の再開発計画にも大きな影響に及ぶと想像できます。
日本経済新聞電子版では1デーパスポートの価格をシーズンや需要と供給に合わせた、いくつかの価格バリエーションを持たせることも検討していると報じております。
・東京ディズニー、コロナ後の成長占うチケット価格 (日本経済新聞)
また、第一四半期の決算資料には「脱舞浜」に触れております。
コロナ不況が近づく中での、大幅な減収減益となった株式会社オリエンタルランドの正念場はこれからなのかもしれません。