2019年の9月にサービス産業生産性協議会より2019年度「JCSI(日本版顧客満足度指数:Japanese Customer Satisfaction Index)」第3回調査として、7業種の顧客満足度調査が発表されておりました。
エンターテイメントの業界も含まれており、東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドはエンターテイメント部門において6企業中3番目の位置づけで評価されておりました。
劇団四季・宝塚歌劇団に勝てないジレンマを探ってみようと思います。
2019年度「JCSI(日本版顧客満足度指数:Japanese Customer Satisfaction Index)」第3回調査

サービス産業生産性協議会が発表する「JCSI(日本版顧客満足度指数:Japanese Customer Satisfaction Index)」ですが、年6回に分け、36業種、約400の企業・ブランドの顧客満足度指数をチェックし、発表します。
年度末には36業種、約400の企業・ブランドの顧客満足度指数が一斉に発表されます。
かねてから顧客満足度の高い会社として株式会社オリエンタルランドと東京ディズニーリゾートはその名を馳せたのですが、2014年度以降その顧客満足度指数は急落の一途をたどっております。

今回の第3回はスーパーマーケット、エンタテインメント、携帯電話、電力小売、ガス小売、映画館、MVNOの7業種が対象となり、総合的なポイント数では劇団四季が87.5という圧倒的なスコアでこのカテゴリーを制した格好になります。
上位5社は下記の通り
- 劇団四季 (スコア 87.5)
- 宝塚歌劇団 (スコア 86.6)
- 東京ディズニーリゾート (スコア 81.9)
- オーケー (スコア 81.3)
- mineo (スコア 78.2)
5社中3社はエンターテイメントです。
特に劇団四季や宝塚歌劇団は80点台後半というハイスコアです。
東京ディズニーリゾートももちろん、健闘しておりますが、格安スーパーのオーケーとそのスコア差は0.6という差は上質のエンターテイメントを提供する会社としてはやはり物足りないと感じざるを得ないでしょう。
熱心なファン、リピーターも多いはずの東京ディズニーリゾートですが、それでも劇団四季や宝塚歌劇団には勝てていない現状となります。
これからのTDRの未来は明るいが、混雑の問題をクリアしないと上の2つにはまだまだ勝てない
久々の混雑してるディズニーだぜ……トイレでひたすら並んでる(笑)
— 聖架 (@seikaKitsuki) December 1, 2019
劇団四季や宝塚歌劇団は大変に素晴らしいエンターテイメントを提供する会社であることに一切の相違はありません。
しかし、こういう優れたコンペティターに伍して戦うためには、やはり避けて通れない混雑の問題をクリアしないといけません。
2020年4月には新しいテーマポート「ニューファンタジーランド」がオープンします。
美女と野獣のお城が出来るなど、楽しみが増えます。
しかし、新しいテーマポートにアトラクションは多くの方にとっても興味や関心の深い場所となります。
混雑もますます激しくなるでしょう。
SNS上でもよく見かける話題ですが、やはり「チケット価格」の値上げは間違いなく避けて通れない課題となるでしょう。
今は7,500円ですが、これを海外並みに1万円台にするというのはあながち間違った戦略ではないと思います。
客数を減らしても客単価を上げる施策で利益を増やす。
1人でも多くの方に足を運んでもらいたいのは全くそのとおりでしょうが、せっかく来園しても混雑がひどくて食事もお手洗いもままならない今の現状をマニアも、そう滅多に来ない方々も憂いているはずです。
誰にとっても良いことではありません。
サービス業において、顧客満足度を高めていくことはそのまま経営資源になる利益を求める行為にほかなりません。
年度末の総合評価を楽しみにしつつ、2020年4月以降の東京ディズニーリゾートと株式会社オリエンタルランドの評価に期待したいと思います。
ところで、ユニバーサルスタジオジャパンは6社中、どこに位置するのでしょうか。
現在もかなり健闘しているようですが、優れたマーケターが抜けた穴は思ったよりも大きいのかもしれません。
もちろん1人のスーパースターに依存する会社経営は決して良いことではありませんが。
参照データは下記の公益財団法人日本生産性本部 - 2019年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第3回調査結果発表~より
さて、人気ブロガーみっこさんの人気書籍が内容を改定し、文庫本になったようです。
また沢山の印税が入って、ホテルで豪遊されるのでしょうか。