東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドの2016年4-12月期決算について、2017年1月30日の決算発表を控え、日本経済新聞では1月24日付の報道で「営業利益が横ばい」で「10-12月期で3四半期ぶりの減益に」転ずる予測であることを伝えました。
原因は何か、観ていきましょう。
TDRの入場者数が伸び悩み、10-12月期で3四半期ぶりの減益に
日本経済新聞の報道です。
簡潔に内容をまとめると
- 2016年4-12月期の連結営業利益は、前年同期比で横ばいの920億円程度
- 原因は入園者数の伸び悩み
- 10-12月期に限れば、四半期ベースで3四半期ぶりの減益に
2016年4月1日よりチケット価格の値上げがあり、上半期は増収増益のペースだったものの夏場の天候不順・過去最高益を果たした2015年10-12月期の反動があったという観測記事が出ております。
また、東京ディズニーシーは15周年イベントとのお陰で堅調だが、東京ディズニーランドは目玉となるイベントがないこと、再開発が進むに連れてクローズとなるアトラクションの数も増えることもあり、入場者数があまり奮わなかったということです。
コスト高と来園回数の変化が経営環境を変えた
他にも、宣伝広告費だけでなく、非正規雇用の人材を正規雇用に転換するなど人件費が増えたことに加えて、3年続いた値上げの影響もあり来場回数が減ったゲストもいることが徐々に経営環境に影響を及ぼしているという見解もあります。
グッズの売れ行きはそこそこ良くても1年あたり2回来る家族連れが1回になるということはあらゆる面において機会の損失になるので、値上げの影響は入場者数の変化とそれに伴う物販の売り上げに直結し、結果横ばいの営業利益ということになるのでしょう。
混雑緩和が解消されない限り顧客満足とそれに伴う来場欲求は高まらない
東京ディズニーリゾートは常に混んでいる印象を受けます。
メディアを通じて紹介される姿は「楽しい所」です。
その楽しい所もフタを開けてみたら実は何を買うにも1時間はかかる場所。
顧客満足度は高くなりません。
今の混雑具合を観ると、折角の休日疲れるにしても心地よい疲労感を感じる場所ではないです。
この混雑緩和対策はOLCも頭を悩ます問題であり、すぐには解消されない問題です。
今後もこれは頭の痛いタネになるのですが、その解消策の1つとなっていたであろう日付指定券の話しもあまり告知が上手く行かず、中途半端な印象が拭えないまま10-12月期が終わったので、今後も検討の余地があるかと思います。
平日への分散を狙ったのは分かるのですが、功を奏せず、でした。
試みとして様々なデータが取得出来たならばそれはとてもいいことだとは思いますが・・・。
これからの取り組みに期待しましょう。
さて、今回のこの報道を受けて株式会社オリエンタルランドでは報道内容を打ち消すリリースを早急に出しております。
2017年1-3月期は2016年度の第4四半期、年度を気持ちよく良い数字で締めくくりたいOLCは様々な手を打つでしょうが、果たしてどうなるのか、15周年のグランドフィナーレと共に注視したいと思います。
なお、2016年4-12月期の決算発表は2017年1月30日(月)16時~とのことです。